みなさん、こんにちは。
もとひろです。
2月~3月のコロナショックによる株価暴落後、
世界中で株価が上昇中なのはご存知のことかと思いますが、
特に米国の株価の回復は目覚ましいですね。
直近の2日間(9月3日、9月4日)は、久しぶりに大きく下げていますが、
●ダウ平均株価は、ほぼ暴落前水準まで回復。
●S&P500は暴落前水準を8月に突破し、最高値を更新中。
●NASDAQは6月にあっさり暴落前水準を突破し、こちらも最高値を更新中。
ニュースなどで色々と株価指数が出てきますが、
それらの中身をあまり知らない方も多いのではないでしょうか?
米国株は長期で見れば右肩上がりの魅力的な市場です。
(一方、日本は30年前のバブルの株価にまだまだ届いていません・・・)
ただし、いきなり個別銘柄には手が出ないという方も多いのではないでしょうか?
そうであれば、株価指数に投資するという手もあります。
今回は、米国の主要株価指数の中身について解説し、
どれに投資するのが良いのか個人的な意見を述べたいと思います。
1.ダウ平均株価
正式名称は、「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価」です。
ニューヨークダウと言うこともあります。
S&P(※) ダウ・ジョーンズ・インデックス社が発表する平均株価指数であり、
ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している
アメリカを代表する優良30銘柄の株価を平均しています。
※S&P:スタンダード&プアーズ
その歴史は古く、なんと100年以上も前の1896年の12銘柄からに始まり、
1928年にいまの30銘柄になったそうです。
構成銘柄は、下表のとおりです。(2020年8月31日現在 アルファベット順)
アップル | アムジェン | アメリカン・エキスプレス | ボーイング | キャタピラー |
セールフォース | シスコシステムズ | シェブロン | ウォルト・ディズニー | ダウ |
ゴールドマンサックス | ホームデポ | ハネウェル | IBM | インテル |
ジョンソン・エンド・ジョンソン | JPモルガン・チェース | コカ・コーラ | マクドナルド | スリーエム |
メルク | マイクロソフト | ナイキ | P&G | トラベラーズ |
ユナイテッド・ヘルス | ビザ | ベライゾン | ウォルグリーン・ブーツ | ウォルマート |
世界的にも有名な名だたるグローバル企業がずらりと並んでいますね。
なお、2020年8月30日までは、
製薬会社のファイザー、石油メジャーのエクソン・モービル等も入っていたのですが、
いまは外されています。
エクソン・モービルはかつては時価総額で米国最大の企業であった時期もあるだけに、
時代の移り変わりを感じざるを得ません。
ダウ平均株価の特徴は、
構成企業30社の株価の合計を「除数」という決められた数字で割ったものです。
なぜ、除数という決められた数字があるのかというと、
設定当初は単純平均でよかったのですが、
銘柄の入れ替えや株式分割が発生した場合に、
株価の連続性を持たせるために、数値を修正する必要があるためです。
なお、この算出方法は日経平均株価(225銘柄)にも採用されています。
ダウ平均株価はアメリカを代表する企業30社の平均株価ということで
覚えておいてもらえば良いかと思います。
2.S&P500
続いて、S&P500について紹介します。
こちらもダウ平均株価と同様、
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出している株価指数です。
歴史としては、1957年から算出が開始されています。
ニューヨーク証券取引所やNASDAQ等に上場する
主要セクターの米国企業の大型株の中から選ばれた500銘柄で構成されています。
ダウ平均株価と異なるポイントとしては、
S&P500は、時価総額加重平均の指数となっている点です。
日本のメディアニュースでは
ダウ平均株価が取り上げられることが多いような気がしますが、
S&P500も同じくらい主要な指数として位置づけられています。
ダウ平均株価に組み入れられてなくても、
世界的に有名な大企業がたくさん含まれています。
3.NASDAQ
NASDAQは、
1971年に開設された新興企業向けの株式市場です。
設立当初は、世界初の電子株式取引市場として注目されました。
ニューヨーク証券取引所等とは異なり、
立会場がなく、コンピューターシステムを使用した自動取引を行っています。
ハイテクやインターネット関連企業を中心に約3,000社が上場し、
ニューヨーク証券取引所に次いで世界で2番目に大きい株式市場です。
いまをときめく、ハイテク株、GAFAM(※)もこのNASDAQに上場しています。
●NASDAQ総合指数は、
上記の約3,000社を時価総額加重平均で算出されます。
●NASDAQ100は、上記の総合指数のうち、
時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均で算出されます。
※GAFAM:グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト
4.米国株価指数のチャートの歴史
下のグラフは、
1990年2月のそれぞれの指数を「100」として、
2020年6月22日までの約30年の推移です。
(いまは2020年9月なので、さらに伸びているということになりますね。)

※出展:モーニングスター
「NASDAQ」が史上最高値更新、過去30年で約22倍という抜群のパフォーマンス(https://www.morningstar.co.jp/market/2020/0623/fund_00867.html)
NASDAQの値上がりがすさまじいですね。
30年前から20倍以上になっています。
しかしながら、その分、リスク(価格変動)も大きく、
NASDAQの年率リスクは、21.63%と、
ダウ平均やS&P500の14%台よりもかなり差があります。
いわゆる、ハイリスク・ハイリターンです。
これまでの歴史を知っているから
NASDAQに投資したいと思えるのですが、
これが2000年付近のドットコムバブルの時であればどうでしょうか?
バブルの高値で買っていた場合、
そこを回復するのは、約15年後です。
一方で、ダウやS&P500は、
NASDAQよりは、ここ30年間のパフォーマンスは落ちますが、
それでも10倍近い水準まで上昇しています。
5.結局どれを買えば良いのか?
1つ選ぶのであれば、
私はS&P500が良いのではと考えています。
NASDAQのパフォーマンスが
これまでの30年でパフォーマンスが最も良いことは知っていますが、
このままハイテク株が続伸を続けるかはわかりません。
S&P500であれば、
ニューヨーク証券取引所、NASDAQ等に上場する米国企業の
主要な産業セクターの大型株に分散して投資することができます。
なお、ダウは、30社と銘柄数が少ないので、
S&P500があるのであれば、わざわざ選択する必要はないかなと思います。
そもそも、米国株が続伸を続けるかはわからないという意見も出てきそうですが、
私自身はこれからも米国経済の成長を信じて投資をしていくつもりです。
ちなみに、分散投資の観点からすると、
米国株集中よりかは全世界の株式に投資する方が良いという話も出てきますが、
ここで説明すると長くなってしまいますので割愛させて頂きます。
私自身は、S&P500にもNASDAQにも両方投資しています。
NASDAQの高いパフォーマンスに期待しており、
しばらくはこの流れが続くとみています。
S&P500を米国株のメインとしつつも、NASDAQのリターンも狙うスタンスです。
なお、私が購入している投資信託は以下の通りです。
●eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
●iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
残念ながら、NASDAQ全体する投資信託はない
(私が見つけられないだけかもしれませんが)ので、
NASDAQ100に投資しています。
他には、以下のようなS&P500と似たような動きをする投資信託もあります。
●楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)
●SBI・バンガード。S&P500インデックス・ファンド
手数料や投資対象が若干異なりますが、
大きくは変わらないと思いますので、
個人の趣味で選んで頂いても問題ないかと思います。
他には株式市場で売買できる上場投資信託(ETF)もありますが、
また別の記事で解説したいと思います。
以上、参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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